文芸・写真・建築・舞台・映画・演劇・マンガ・芸能など各界の
“意表”を集めたセクション。
−−−−−−−−−− 東西の数寄と意匠を束ねる
「創芸界」は、現代アートから古典芸能まで。ジャコメッティのエクリ、
グールドのピアノ、世阿弥の風姿花伝、横山大観の生成流転など、
東西の創作と創芸にまつわる多彩な鬼才たちを松岡正剛がセレクト。
タブローとスコアと劇場と台本を舞台に繰り広げられた表意と意表の世界を
縦横無尽にめぐる。
−−−−−−−−−− 古今の文芸と物語が織りなす
「文草界」は、日本文芸から世界文学まで。日本の文芸では、『とはずがたり』
『奥の細道』『連環記』『黒い雨』『一千一秒物語』など、日本文学史を
ナナメに読み解く傑作と逸品を紹介。
世界文学には、『リア王』の裂け目、ダンテの世界構造、ドストエフスキーの
大審問、パムクのミニアチュールなどが登場。世界大の物語と問いを
千夜千冊のハイパーリンクで読み解く。
近松のいない昭和元禄や新内を忘れた平成日本語ブームなど、真っ平御免。
邦楽家・宮城道雄が綴った『雨の念仏』、平岡正明の『新内的』をはじめ、
邦楽の本流と将来を味わうためのブックセレククション。
津軽、琉歌、アリラン、アジア音楽ともあわせて読みたい
松岡正剛流“ノリとソリ”の邦楽論。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「近代音楽が楽譜とぴったりあった演奏をするようになったのは
何かのまちがいではないか」。N・アーノンクール『古楽とは何か』に
寄せられた問いが、デレク・ベイリーのインプロヴィゼーションにも、
グレン・グールドの『ゴルトベルク変奏曲』にも、
滝廉太郎の『憾』にも及んで響く松岡正剛の音楽紀行。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「芸術の本質は、見えるものをそのまま再現するのではなく、
見えるようにすることだ」。頭をかけめぐるイメージをさまざまな手法で
“造形”してきたアーティストたち。イラストレーション(挿絵)とは?
カリカチュア(戯画)とは? イリュージョン(錯視)とは?
表象と意表の本質をクレーやダヴィンチらの手記に読み取る。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
バルテュス、未来派、ダリ、マレーヴィチらの超絵画をめぐる
千夜千冊セレクション。必見は、反芸術のアート論に迫る『デュシャンは語る』、
シュタイナーが描いた超感覚的知覚を読む『遺された黒板絵』、
そして「ジャコメッティは勇気である」の一言ではじまる『エクリ』。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「われわれは電子情報ネットワークの前で定住しながらも、
遊牧しなければならなくなったのだ」。ナム・ジュン・パイクの「定住遊牧民」宣言、
そして森村泰昌の模倣に感嘆し綴った『芸術家Mのできるまで』。
岡本太郎、A・ウォーホルら現代アーティストたちが
鮮烈に到来させたコンテンポラルな意表の風姿。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「絶対の安全性と剃刀のような感覚、この相反するものが同居する世界がある」。
高野文子の少女マンガ『絶対安全剃刀』をはじめ、『火の鳥』『カムイ伝』
『百物語』などの名作マンガから、国家の秘密に迫った『AKIRA』まで、
“ニッポンマンガ”をめぐるセレクション。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
ファンタジスタ、ムナーリの『モノからモノがうまれる』、日本人として男として
松岡正剛が惚れた川崎和男の『デザイナーは喧嘩師であれ』、
そして「一人でも多くが読むことを薦めたい」石岡瑛子『I DESIGN(私デザイン)』
など千夜千冊の格別デザイン論。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
マン・レイ、藤原新也、アラーキー、メイプルソープ、土門拳、十文字美信。
光量子と銀塩が生み出す“事件“としての写真。鬼才たちが被写体へ
一心に注いだ”鬼のまなざし”を千夜千冊のレンズで写し撮った
松岡正剛の写真論。『カメラ・オブスクラ年代記』『レンズ汎神論』も収録。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
タルコフスキー、デレク・ジャーマン、ピナ・バウシュ。スクリーンと舞台の
華麗に捧げられた千夜千冊セレクション。映像とシナリオにこそ編集の極意が
あることを喝破した『キューブリック全書』や、巨匠の異能が投げかけた
謎が膨らむ『フェリーニ・オン・フェリーニ』も収録。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
ゴシックとはいかなる様式か?
ル・コルビュジエはなぜ「ラ・トゥーレット修道院」を設計したのか?
ウィトルーウィウスの建築論や、建築という場に潜む
「ゲニウス・ロキ」に目を向けながら、『負ける建築』(隈研吾)、
『建築的思考』(内藤廣)などの現代日本建築論をめぐる。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
唐破風の屋根の照りと反りには「絶対矛盾的自己同一」が潜んでいる。
立岩二郎『てりむくり』をはじめ、
ブルーノ・タウト『忘れられた日本』、『伊東忠太動物園』、
磯崎新『建築における「日本的なもの」』などを読み解きながら、
日本の棟梁と建築家たちが生み出してきた“日本という方法”を照射する。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
茶の湯の侘数寄者たちを淡い光で描き出した『本覚坊遺文』(井上靖)、
「忘れられた日本」の核心に最もはやく手を触れた作庭家・重森三怜の『枯山水』、
をはじめ、“真行草”で松岡正剛が案内するニッポン芸道のバイオグラフィー。
アジアのティーロード(茶の道)へのヒント『韓国の茶道文化』も収録。
No | 著者 | 書名 | ? |
---|---|---|---|
156 夜 | 井上靖 | 本覚坊遺文 | |
356 夜 | 堀口捨己 | 草庭 | |
386 夜 | 秋里籬島 | 都林泉名勝図会 | |
406 夜 | 小川後楽 | 煎茶への招待 | |
490 夜 | 澤田ふじ子 | 花僧 | |
556 夜 | 尼崎博正編 | 植治の庭 | |
585 夜 | 早坂暁 | 華日記 | |
703 夜 | 池井望 | 盆栽の社会学 | |
861 夜 | 重森三玲 | 枯山水 | |
939 夜 | 南坊宗啓 | 南方録 | |
1228 夜 | 金明培(キム・ミョンベ) | 韓国の茶道文化 | |
1556 夜 | 辻芳樹 | 和食の知られざる世界 |
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「半泥子こそはキレイダ・キライダをはっきり言いつづけためずらしい
風流断言人だった」。松岡正剛がぞっこんに惚れた作陶家・川喜田半泥子の
『随筆泥仏堂日録』をはじめ、柳宗悦、河井寛次郎、棟方志功、青山二郎、
白洲正子など、見る眼・造る目が生み出す日本の数寄感覚を松岡正剛が読む。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
中世日本より培われてきた山水思想には、ヴァーチャルリアリティを
構成する日本人の「引き算の美学と思想」が込められていた。瓢鮎図、八大山人、
岡倉天心、魯山人などをめぐりつつ、「負の山水」こそが現代の日本に欠けた
「胸中山水」であることを語る山水思想集。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
松岡正剛が愛読した村松梢風『本朝画人傳』をはじめ、小村雪岱、横山大観、
川端龍子など日本の近代絵師の姿を追走するセレクション。
「日本それ自体」の美を攫(さら)っていくかのような
『マルローとの対話』、「たったひとつの美の本体への意思」を
読むべきと綴った岸田劉生『美の本体』も収録。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
明治のオーラル文芸の先鋭を走った円朝、寄席芸人を育てた
新宿末広亭のヒストリーなどから、世の語り手たちが生みだす絶妙の
「型」と「間」をめぐる。立川談志が童謡の「はかない自然」「せつない童心」を
語った『童謡咄』も必読。
No | 著者 | 書名 | ? |
---|---|---|---|
170 夜 | 桂文楽 | 芸談あばらかべっそん | |
301 夜 | 有吉佐和子 | 一の糸 | |
543 夜 | 太鼓持あらい | 「間」の極意 | |
642 夜 | 徳川夢声 | 話術 | |
696 夜 | 高野正雄 | 喜劇の殿様 | |
787 夜 | 小島政二郎 | 円朝 | |
798 夜 | 飯島吉晴 | 笑いと異装 | |
837 夜 | 立川談志 | 童謡咄 | |
1170 夜 | 冨田均 | 寄席末広亭 | |
1692 夜 | 小林信彦 | 名人 | |
1693 夜 | 桂米朝 | 一芸一談 |
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「風姿が花で、その花を伝えているのか。風姿そのものが
花伝そのものなのか」。世阿弥の『風姿花伝』にはじまる
日本の芸道の根本をめぐるブックセレクション。林屋辰三郎が
日本の芸能のルーツを描いた『歌舞伎以前』、
安田登『ワキから見る能世界』まで幅広く収録。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
水枕ガバリと寒い海がある(西東三鬼)
山ねむる山のふもとに海ねむる(若山牧水)
染め急ぐ小紋返しや飛ぶ小蝶(井上井月)
種田山頭火、永田耕衣、石田波郷、寺山修司、俵万智、御中虫。
松岡正剛が選ぶ日本の歌境と韻律と俳諧の詞華集。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「揺籃のうたをカナリヤが歌う、ねんねこ、ねんねこ、ねんねこ、よ」。
北原白秋、野口雨情、小川未明ら大正の童謡詩人から、
萩原朔太郎、宮沢賢治、吉田一穂など昭和の詩人まで、
「歌を忘れたカナリヤ」としての日本の詩情をひもとく。
日本はどんな歌を忘れたのか、どんな歌を思い出すべきなのか。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
幼なごころは「よそ」や「べつ」からやってくる。サン=テグジュペリの
『夜間飛行』、アンデルセン『絵のない絵本』、レオ・レオーニ『スイミー』、
谷内六郎『北風とぬりえ』をはじめ、遠くからやってくる“幼ごころ”の声に
耳を澄ませて綴ったアンソロジー。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
作家たちが「お気に入りの子供」(a favorite child)の目で描いた物語の数々。
ゴールディングの『蠅の王』、デフォーの『モル・フランダーズ』、
グリム兄弟の『ヘンゼルとグレーテル』、
デュマの『モンテ・クリスト伯』など、
大人になりつつある少年たちの行方を綴る。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
和泉式部からボヴァリー婦人まで、東西の女流文学が生み出してきた
筆跡を辿る。チャタレイ夫人、アンナ・カレーニナなど、小説のストーリーの
なかに生きる女性たちも登場。必見はヨーロッパ社会の奥底に潜む
謎に迫る名作『レベッカ』。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
尾崎翠から松浦理英子まで。聖少女と反少女を描いた日本の女流作家たち。
『反少女の灰皿』(矢川澄子)、『センセイの鞄』(川上弘美)、
『はにかみの国』(石牟礼道子)、『TUGUMI』(吉本ばなな)など作品を収録。
「指のあいだに残ったのは、黄粉(きなこ)のようなチュニジアの砂」(江國香織)。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「われわれはあまりにも大事なことを語ろうとはしてこなかったのではないか」。
千夜千冊の記念すべき第1000夜を飾った良寛『良寛全集』をはじめ、西行、芭蕉、
蕪村、一茶から、『南総里見八犬伝』『雨月物語』まで、日本の古典文芸を
松岡正剛が破格のキーワードと無常のパスワードでめぐる珠玉のセレクション。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「日本の奥へ赴きたいのなら、”写し”をもって退くべきなのだ」。
夏目漱石の『草枕』をはじめ、幸田露伴『連環記』、正岡子規『墨汁一滴』、
泉鏡花『日本橋』、芥川龍之介『侏儒の言葉』などの文芸作品を
通して綴る近代日本論。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「冬の紳士の不在。大佛はそのことを敗戦日本の風土の人間像に見抜いた」。
大佛次郎の『冬の紳士』から、梶井基次郎『檸檬』、志賀直哉『暗夜行路』、
川端康成『雪国』、谷崎潤一郎まで。昭和日本の作家たちが描いた
「燠火」(おいび)を語る松岡正剛の小説日本論。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
広島の被爆を描いた井伏鱒二の『黒い雨』をはじめ、
大岡昇平『野火』、梅崎春生『幻花』など戦争文学から、松本清張、
三島由紀夫、中上健次、町田康、乙一までの戦後~現代小説に
描かれてきたJapanの姿を読む。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
神曲、李白、ドン・キホーテ。リア王、水滸伝、山月記。
レ・ミゼラブル、陶淵明、赤と黒。いつだって世界の裂け目は物語の
叙述のなかにこそ出来(しゅったい)してきた。松岡正剛のナビゲートで
読む世界の古典文学のダイナミズム。
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
「たとえばドイツ・ロマン派にいつ出会えたか。これはその後の読書海図の
ひとつの運を決めている」。ノヴァーリスの傑作『青い花』をはじめ、
ランボオとともに「近さに向かっての越境」を考えた『イリュミナシオン』など、
詩人たちの月光を耽読するMoonlightアンソロジー。
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松岡正剛が高校時代以来の超難問「大審問」と正面から対決する
『カラマーゾフの兄弟』。地中海に渦巻く恋物語への"読知感覚”を寄せた
『アレクサンドリア四重奏』。カフェ“コンブレ”の記憶とともに
書き下ろされた『失われた時を求めて』。蒼々たる世界文学の名作が
生み出してきた創造の飛沫と特大の謎の行方。
950夜 フョードル・ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』
背景画像:蓮のレントゲン写真+淋巴松屏風
フィッツジェラルド『キリマンジャロの雪』からパムク『わたしの名は紅』まで。
20世紀以降を語るには欠かせない小説作品を案内する、千夜千冊の
現代世界文学アンソロジー。ベケットの山高帽とオースターの泡(うたかた)と
ブゴウスキーの美女と老舎の駱駝が集ったワールドノーベルの5番街。
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ワイルド、コクトー、バタイユ、ナボコフ。松岡正剛が愛してやまない
S&M感覚が横溢した耽読派エロス文学。他に文学史上初の「はかなさ」
としての機械人間の哲学を描き出したリラダンの『未来のイブ』や麻薬感覚の
一切合財を言葉のジャンクの中に入れ込んだバロウズの『裸のランチ』。
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こう こう こう、した した した。
史上に聳え立つ至高の複式夢幻文学を綴った折口信夫『死者の書』をはじめ、
牧野信一『ゼーロン・淡雪』、江戸川乱歩『パノラマ島奇談』、
夢野久作『ドグラ・マグラ』などの幻想と奇譚をめぐる
千夜千冊“THERE(ゼアー)型”文学ガイド。
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全人類の憧憬と失望と“未知の記憶“が結晶した千夜千冊版文学作品集。
松岡正剛が恋する作品をシノプシスで綴った『時の声』(H・G・バラード)、
“月の人”に焦がれる全読者へ贈る『一千一秒物語』(稲垣足穂)、
“読書の幾何学“という途方もないプランを
共感共読する『冬の夜ひとりの旅人が』(I・カルヴィーノ)。
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