21世紀を迎え、大国と小国のイデオロギーが蠢く現代の諸文明のもとで、
人々は何を語り、重んじ、世相を駆け抜けていくのか。
松岡正剛が、千夜千冊において他篇には収まらない逸脱したものたち、
さらに現代の西洋社会やアジア諸国のシステムと文明事情を出入りするのを漉いていく。
オタク、今風、ゼロ年代、「とっぴなもの」、人物、ドキュメンタリー、戦後の世界、
そして多様で一途な国・日本に潜む編集とはなにか。
男女の色情や風俗やセクシャリティが、あるいは仁義や笑いや傲慢が、
一つの国家に突飛でフォーカスな”民俗”を定着させてきた。
日本の現代サブカルチャーからファッション界まで、にっぽんの文化に
脈々と流れる男女の色と匂いを感じとる千夜集。
背景画像:女性の手レントゲン写真+プロスタグランジン
月島、池袋、秋葉原。駄菓子屋、アニメショップ、洋服店。マッチラベル、缶ピース、
カストリ雑誌。誰しも記憶に残る場所や人や物をもっていて、そこに結びつけられた
断片への追憶がある。雑踏と街場を行き交う人情と慕情に寄せて、松岡正剛が、
”時の記憶”を食べつづける「界隈」を哀読する。
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伝統から前衛へ。芸能や音楽は方法のルーツを継承しながら次々と新陳代謝を
繰り返してきた。ロックンロールからJ-POP、DJシーンまで、上方芸能から
笑いの経済学まで。斬新なカルチャーと大衆の物語を出入りした人物たちは、
どのように伝統を読み、モダンへとそれを破り、その先へ離れていくのか。
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勝負の世界に生きるアスリート。バレーボールの高速なゲームメイキングに
感嘆する『天才セッター中田久美の頭脳』や、ルールメイキングの妙に迫った
『オフサイドはなぜ反則か』など、スポーツの方法論と美学を読む。
人々を魅了してやまないトップアスリートの叙事詩。
No | 著者 | 書名 | ? |
---|---|---|---|
98 夜 | ロバート・ホワイティング | 和をもって日本となす | |
166 夜 | ボブ・グリーン | マイケル・ジョーダン物語 | |
609 夜 | 山際淳司 | スローカーブを、もう一球 | |
679 夜 | 中村敏雄 | オフサイドはなぜ反則か | |
776 夜 | 二宮清純 | 天才セッター中田久美の頭脳 | |
852 夜 | 永井良和・橋爪紳也 | 南海ホークスがあったころ | |
1801 夜 | 三田村鳶魚 | 侠客と角力 |
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どの時代にも時代の寵児たる人物がいる。隠れた退廃者もいる。
歴史的な造形物がある。興味をもつもたずに限らず、それをワキから見た人たちは、
その現実をどう表現するのだろうか。芸能からココ・シャネルをはじめ社交界を
駆け抜けたデザイナーまで、松岡正剛が人物と時代のルポを観読する。
No | 著者 | 書名 | ? |
---|---|---|---|
136 夜 | 須藤晃 | 尾崎豊・覚え書き | |
198 夜 | いとうせいこう・みうらじゅん | 見仏記 | |
235 夜 | ウェンズレー・クラークソン | ベルサーチを殺った男 | |
280 夜 | 向井敏 | 開高健 青春の闇 | |
292 夜 | 袖井林二郎 | 夢二のアメリカ | |
388 夜 | 竹中労 | ルポライター事始 | |
565 夜 | 城山三郎 | もう、きみには頼まない | |
595 夜 | ビル・ボナーノ | ゴッドファーザー伝説 | |
751 夜 | 沢木耕太郎 | イルカと墜落 |
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自分を自分で語るほど、難しいことはない。けれども、そこには必ず他者との
物語があり、覚悟と決意をもって行動してきた人物は数多くのドラマを生んできた。
ロバート・キャパから美輪明宏まで、ゲバラからナンシー・キュナードまで。
彼らが持っている哲学を知り、探る。
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大国と小国のイデオロギーは必ず衝突を起し、数多くの戦争、殺戮、略奪が
生じてきた。世界にある諸文明は、21世紀、持続可能な社会へ向けてローカリズムと
グローバリズムにどうむきあっていくのか。松岡正剛が、歴史の編集をしながら、
現代文明が抱えている問題と行く末を解き明かしていく。
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日本からみた亜細亜、アジアから見たアジア、そして世界から見たASIA。
グローバリズムの中で各国はどのような社会を形成していくのだろうか。
『キムチとおしんこ』『日本人と中国人』『アジア的身体』などの名著を手に、
松岡正剛が、現代のアジア文化・文明の語り手たちの視点を追う。
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一途で多様な国日本の現代はどうあるのか、どうあるべきなのか。
歴史が紡いできた方法ニッポンがいま必要であると、松岡正剛は語ってきた。
文明、カルチャー、企業経営、行政、法など、近代現代の来歴を睨みつつ、
本来デュアルスタンダードであるべき日本の今をすいていく。
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2011年3月11日の東日本大震災以降、日本と世界と私たちが
直面する課題に、道筋をつけて先に進む手がかりを示す千夜集。
蝦夷の時代にまでさかのぼり、「みちのおく」である東北とは何かを考え、
母国再生の姿を探る歴史的現在の語り。
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