数学的
前口上
数学は反復される現象たちから生じ、
計算する知性を幾何と数式で自立させてきた。
けれどもそのうち、数学のユニコーンには虚数の角がはえて
そのふるまいには翼をもったパラドクスがあらわれた。
角と翼をつけた数学がコンピュータに吸収されると、
そこから誰も見たことのない非線形なペガサスが出現した。
シリーズ30冊目を飾るテーマは、松岡が子どものころから憧れと親しみをもち、編集工学を組み立てるときの大事な柱となった「数学」。編集構成にあたり、数学やカオス論にちなむ本がいくつも取り上げられている。松岡の数学的精神があますことなく発揮された貴重な一冊である。
『数学的』
第1章 数学的センス
- 83夜 マーティン・ガードナー 『自然界における左と右』
- 748夜 オスカー・ベッカー 『数学的思考』
- 1832夜 キース・デブリン 『数学 : パターンの科学』
- 1830夜 グレゴリー・J・チャインティン 『セクシーな数学』
- 1836夜 スチュワート・シャピロ 『数学を哲学する』
- 435夜 サイモン・シン 『フェルマーの最終定理』
- 1269夜 デイヴィッド・バーリンスキ 『史上最大の発明:アルゴリズム』