千夜千冊エディション

数学的

前口上

数学は反復される現象たちから生じ、
計算する知性を幾何と数式で自立させてきた。
けれどもそのうち、数学のユニコーンには虚数の角がはえて
そのふるまいには翼をもったパラドクスがあらわれた。
角と翼をつけた数学がコンピュータに吸収されると、
そこから誰も見たことのない非線形なペガサスが出現した。

シリーズ30冊目を飾るテーマは、松岡が子どものころから憧れと親しみをもち、編集工学を組み立てるときの大事な柱となった「数学」。編集構成にあたり、数学やカオス論にちなむ本がいくつも取り上げられている。松岡の数学的精神があますことなく発揮された貴重な一冊である。

『数学的』

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