SENYA-SENSATSUSENYA-SENSATSU

2000年2月から松岡正剛が連載を開始した「千夜千冊」は、毎夜1冊ずつ本を取り上げ、2004年7月に1000冊を達成。その後も更新を重ねて、2021年10月時点で1780夜を突破した。

そのカバーする領域の広さ、平均5000字以上の濃密な内容、時代やテーマを超えて「本」から「本」へと連環するキーワードリンクによって、ブックガイドとしてのみならず、他の追随を許さぬエンサイクロペディックなwebコンテンツとして、月間100万アクセス(pv)を誇るまでになっている。

「千夜千冊」は、松岡正剛にとって、さまざまな編集技法を駆使し、文体を使い分け、解釈と表現のあいだで実験的な冒険をするための「編集稽古」にもなっている。

Seigow MatsuokaSeigow Matsuoka

1944年1月25日生。編集工学者、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長、角川武蔵野ミュージアム館長。

日本文化、芸術、生命哲学、システム工学など多方面におよぶ思索を情報文化技術に応用する「編集工学」を確立。

また日本文化研究の第一人者として「日本という方法」を提唱し独自の日本論を展開している。膨大な書物とのべつ交際してきた経験を軸に、本にまつわる多様な関係を見いだし、読書の可能性を広げる方法「ブックウェア」を提唱。書棚、書店、図書館を編集するさまざまな企画演出を展導、内外に新たな読書モデルを提案し続けてきた。

これまで手掛けてきたプロジェクトに、「ISIS図書街」、「NIKIギャラリー册」、実験書店「松丸本舗」をはじめ、帝京大学「共読ライブラリー」、銀座「MIRROR展」、無印商品「MUJIBOOKS」、近畿大学「アカデミックシアター」、角川武蔵野ミュージアム「エディットタウン」など。世田谷赤堤通り沿いに所在する事務所「ISIS館」には、約6万冊の本が並べられており、様々な活動の拠点になっている。