
《ネフェルティティ》
「不気味な微笑を浮かべたネフェルティティは、儀式的な絆に縛られた西洋の人格だ。精妙かつ人工的な彼女は精神によって作られたイメージであり、輝けるアポロン的な凍結する額縁のなかに永遠に捉えられている」(パーリア)
「不気味な微笑を浮かべたネフェルティティは、儀式的な絆に縛られた西洋の人格だ。精妙かつ人工的な彼女は精神によって作られたイメージであり、輝けるアポロン的な凍結する額縁のなかに永遠に捉えられている」(パーリア)

《ゴルゴンの首を切るペルセウス》
「醜い、凝視するゴルゴンはダイモン的な眼である。彼女は、冥界的自然の、人を麻痺させる動物的な眼、吸血鬼および誘惑する女の輝く催眠術的な眼なのだ。アポロンは昼の眼、ゴルゴンは夜の目だ」(パーリア)
「醜い、凝視するゴルゴンはダイモン的な眼である。彼女は、冥界的自然の、人を麻痺させる動物的な眼、吸血鬼および誘惑する女の輝く催眠術的な眼なのだ。アポロンは昼の眼、ゴルゴンは夜の目だ」(パーリア)

《エペソスのアルテミス像》
「アルテミスの諸女性という神秘化はきわめて西洋的だ。実際、彼女の性的な絶対主義は、彼女を最も西洋的なペルソナにしている」(パーリア)
「アルテミスの諸女性という神秘化はきわめて西洋的だ。実際、彼女の性的な絶対主義は、彼女を最も西洋的なペルソナにしている」(パーリア)

ボッティチェリ《聖セバスチャン》
「半裸の美青年が男根的な矢に貫かれている。これらのは矢は西洋の攻撃的な眼のまなざし、射手としてのアポロンの矢柄だ。ギリシアのクーロスは、エジプトの冷たいアポロン的な眼を継承しつつ、セックスと権力と人格の偉大な西洋的融合を創造したのである」(パーリア)
「半裸の美青年が男根的な矢に貫かれている。これらのは矢は西洋の攻撃的な眼のまなざし、射手としてのアポロンの矢柄だ。ギリシアのクーロスは、エジプトの冷たいアポロン的な眼を継承しつつ、セックスと権力と人格の偉大な西洋的融合を創造したのである」(パーリア)

ドナテルロ《ダヴィデ》
「可愛い尻、骨ばった鎖骨、すねたように突き出す少年っぽい腹。半端に衣服をつけるのは、完全な裸体よりもっとエロティックなのだ」(パーリア)
「可愛い尻、骨ばった鎖骨、すねたように突き出す少年っぽい腹。半端に衣服をつけるのは、完全な裸体よりもっとエロティックなのだ」(パーリア)

ダヴィンチ《モナリザ》
「西洋的ペルソナの主演女優である。彼女はルネッサンスのネフェルティティであり、永遠に眺める女だ。彼女はこちらがいらいらするほど落ち着いている。最も美しい女、完璧な静寂と化した女はつねにゴルゴンに変容するだろう」(パーリア)
「西洋的ペルソナの主演女優である。彼女はルネッサンスのネフェルティティであり、永遠に眺める女だ。彼女はこちらがいらいらするほど落ち着いている。最も美しい女、完璧な静寂と化した女はつねにゴルゴンに変容するだろう」(パーリア)

ミケランジェロ《クマエのシビュラ(巫女)》
「彼女は陰気な皺だらけの顔をしているが、かぼちゃのように太って、あふれそうな乳房をもっている。丸太のような肩と腕は人間の「男」性をも超えるほどたくましい。魔女、醜い老婆、乳母である。彼女はミケランジェロの《モナリザ》だ。肉における母なる自然、時と同じくらい老いていて、粗野な豊穣性に満ちた自然である」(パーリア)
「彼女は陰気な皺だらけの顔をしているが、かぼちゃのように太って、あふれそうな乳房をもっている。丸太のような肩と腕は人間の「男」性をも超えるほどたくましい。魔女、醜い老婆、乳母である。彼女はミケランジェロの《モナリザ》だ。肉における母なる自然、時と同じくらい老いていて、粗野な豊穣性に満ちた自然である」(パーリア)

アングル《トルコ風呂》
「異教的な覗き穴から見えるのは、多くの女たちの丸々と太った裸体がレズビアンの花びらのように淫らにからみ合うさまだ。蛇に群がるメデューサの頭であり、アジア的な猥褻さでむんむんしている。自然こそが、女性の肉体を見えざるものの洞窟としたのだ。サド・マゾ的な秘境宗教は、それを神聖であると見なした」(パーリア)
「異教的な覗き穴から見えるのは、多くの女たちの丸々と太った裸体がレズビアンの花びらのように淫らにからみ合うさまだ。蛇に群がるメデューサの頭であり、アジア的な猥褻さでむんむんしている。自然こそが、女性の肉体を見えざるものの洞窟としたのだ。サド・マゾ的な秘境宗教は、それを神聖であると見なした」(パーリア)

ドラクロワ《サルダナパールの死》
「侯爵夫人は、バイロンの描く冷たい眼をした女性的な皇帝と、背後から性的に押さえつけられた裸のオダリスクの喉にナイフを突き刺す。彼女はたくましい両性具有であり、実に女らしいが、精神的には男である。彼女の狂乱、殺人のやり方はデュオニソス的である」(パーリア)
「侯爵夫人は、バイロンの描く冷たい眼をした女性的な皇帝と、背後から性的に押さえつけられた裸のオダリスクの喉にナイフを突き刺す。彼女はたくましい両性具有であり、実に女らしいが、精神的には男である。彼女の狂乱、殺人のやり方はデュオニソス的である」(パーリア)

ロセッティ《レディ・リリス》
「ロセッティの絵画は夢遊病者のような倦怠をたたえた女性へと回帰した。その女は、ものいわぬ、陰湿な、プライベートな快楽に包まれている」(パーリア)
「ロセッティの絵画は夢遊病者のような倦怠をたたえた女性へと回帰した。その女は、ものいわぬ、陰湿な、プライベートな快楽に包まれている」(パーリア)

バーン=ジョーンズ《蛇を退治するペルセウス》
「冥界的な蛇の存在によってペルセウスは汚されているであろうか。自然は男性的なるものを自然自体に変える、一つの瞬間なのであろうか。この絵は私たちが日々自然との闘争において捕らわれる疑惑の原型的瞬間を描いている」(パーリア)
「冥界的な蛇の存在によってペルセウスは汚されているであろうか。自然は男性的なるものを自然自体に変える、一つの瞬間なのであろうか。この絵は私たちが日々自然との闘争において捕らわれる疑惑の原型的瞬間を描いている」(パーリア)

シュトゥック《罪》
「私たちは彼女の凝視を凝視で返す。すると、彼女の白い胸と腹のフレームをなす厚い黒髪のなかに、邪悪な眼で私たちを凝視する大蛇に気づく。イヴは近代のメドゥーサである」(パーリア)
「私たちは彼女の凝視を凝視で返す。すると、彼女の白い胸と腹のフレームをなす厚い黒髪のなかに、邪悪な眼で私たちを凝視する大蛇に気づく。イヴは近代のメドゥーサである」(パーリア)

ビアズリー《リアの聖ローズの昇天》
「聖ローズに鼻をこすりつけて誘惑する、その卑猥な姿勢。熱烈で交感的な聖人は、レズビアンのガニュメデスだ。白い無垢な存在は、風の中で執拗に膨張する聖母の大きい黒いケープによって、点に誘われる」(パーリア)
「聖ローズに鼻をこすりつけて誘惑する、その卑猥な姿勢。熱烈で交感的な聖人は、レズビアンのガニュメデスだ。白い無垢な存在は、風の中で執拗に膨張する聖母の大きい黒いケープによって、点に誘われる」(パーリア)

モロー《ユピテルとセメレ》
「口ひげを生やした父なる神は女性的で、目を閉じ唯我的な恍惚にひたる、きらびやかな意匠のヒンドゥー教徒となる。ユピテルは竪琴を手に幻想に耽るギリシア的なアポロンだ。宝石と真珠に浸かったモローの神は、長い髪の天女だ。その小さな体が神の膝から滑り落ちるときのセメレの恐怖は、女性が神的な両性具有性とは完全に無関係だという認識に発している。この絵画を満たしているのは、道徳的に曖昧な海中の光である」(パーリア)
「口ひげを生やした父なる神は女性的で、目を閉じ唯我的な恍惚にひたる、きらびやかな意匠のヒンドゥー教徒となる。ユピテルは竪琴を手に幻想に耽るギリシア的なアポロンだ。宝石と真珠に浸かったモローの神は、長い髪の天女だ。その小さな体が神の膝から滑り落ちるときのセメレの恐怖は、女性が神的な両性具有性とは完全に無関係だという認識に発している。この絵画を満たしているのは、道徳的に曖昧な海中の光である」(パーリア)