防護服を幾重にも着込むとそれだけですでに体中が汗ばんでくる。防護服といえば聞こえはいいが、完全に放射線をシャットアウトしてくれるとは限らない。
原発の心臓部というべき、炉心近くの高線量エリアに私たちは放り込まれた。そのパイプのジャングルのなかを、奥へと進んでいった。
身をかがめて肩幅ほどのパイプにもぐり込み、内側を清掃する作業についたこともあった。最新の科学技術を駆使した原発も、このような人力にたよらなければならない。
「原発史上最悪」といわれる大事故が発生した。福島原発で働く下請け労働者の青年はその事故からわずか数日後に自らの命を絶った。
重装備に身を固めて作業する下請け労働者(定期検査中の敦賀原発内部で撮影、77年7月=樋口健二氏提供)『福島第一原発潜入記』(双葉社 2011)より
作業員の装備
『原発ジプシー』(現代書館 2011)より
上:管理区域立入証(表・裏)
下:C83日量登録票
『原発ジプシー』(現代書館 2011)より
美浜発電所 入門許可証
『原発ジプシー』(現代書館 2011)より
上:事故前の福島第一原発
下:11年3月18日に撮影された1〜4号機原子炉建屋
4号機建屋付近を見下ろす
Jヴィレッジの内部で防護服に身を包んだ著者
外部被曝チェック(ハンドフットモニター)を行ない、青ランプが点灯すれば外に出られる。
前近代的な労働形態である人海戦術(1日で1500名が従事)で、原発で作業を行なう労働者。40年前も現在もその基本構造に変わりがないという(定期検査中の敦賀原発内部で撮影 77年7月=樋口健二氏提供)。