千夜千冊の全景を眺め連ねる8篇+2篇のテーマインデックス

千夜千冊「総覧帖」は、「分理篇」「生代篇」「思構篇」「交貨篇」「意表篇」「歴象篇」「世走篇」「読相篇」 の8篇のシリーズを展望する総合的なテーマインデックスです。各篇のインデックスには過去の1700夜以上にのぼるコンテンツが新たに分類されています。2008年のリーマン・ショックを機に始動した「連環篇」、2011年3.11東日本大震災を受けて綴られた「番外録」を加えた全10篇のインデックスが、本と本をタテ・ヨコ・ナナメにつなぐ千夜千冊の読書をナビゲートします。

テーマINDEX[総覧帖] 分理篇ぶんぶん分度のどくどくリーディングでんでん電子のめくるめきミクロコスモス原子の奥に潜む少年と、量子と猫のまなざしが天秤にも、太陽にも、アルキメデスにもおよぶ今宵は、Ziiziiziizii.....月・水・金も、Giigiigiigii.....火・木・土も、オールナイトにMユニバース

“模型化”された軌道幻想、世界の繁みの奥へわけいっていく
分理篇
数学や科学やシステム論が「模型(モデル)化」してきた世界の“奥”をさぐりつつ、地球環境や、インターネット空間や、少年のオブジェ感覚に出入りする情報のざわめきにも目を向けながら、「システムを超えたシステム」の繁みへとわけいっていく分理篇セレクション。

テーマINDEX[総覧帖] 生代篇無花果、人参、山椒に、椎茸ヒトザル、ニューロン、ダーウィン、ライオン山川草木、ジーンもミームもモーラ、博学、解体新書。スイヘーリーベなニューロドリーム。ぼくらの箱舟クロニクル

生命の動的秩序と生物世界を物語るライフサイエンス・クロニクル……
生代篇
地球上の生物は、代謝を行いつつ秩序を生成する。そこではまるで巨大な渦巻きのように、地球と環境と生物同士による相互依存の系がうみだされている。ヒト、動物、植物をはじめとする地球上の生命は、いったいどのようなシステムとインターフェースで情報を交換し相互作用しているのか。その起源、進化の過程、行く末を見据える。

テーマINDEX[総覧帖] 思構篇パープルへイズなメリーゴーラウンド 大旋回する思考の歯車射的と輪投げが遊学する世界劇場。アリストテレスとゼッタイ矛盾が書物の太鼓を鳴らしに鳴らして、アルス×方法×コンビナトリア。

自己の端緒と大いなる全貌、歴史は思想・哲学をリニューアルする
思構篇
世界の成り立ちの秘密は、旋回するロゴスと遊学的思考によって探求されてきた。“思索”する書物”をひもとくために、千夜千冊が探りだす解読のヒント。アリストテレスからニーチェ、デカルトからベイトソンまで。寓意と存在と意識をめぐり、革命論から、シンボルの意味、数理ロジック、さらには脱近代的アプローチ、ハイパージェンダー、アジアの先見性と再魔術化の現在まで、思想と哲学の系譜を展望する。

テーマINDEX[総覧帖] 交貨篇ハンガーラックのマネタリズム、東を眺めてキャピタリズムミックスカラーなエコノミクスニッポン峠を宵越して、リンゴもシューズもピカチューも経世済民にディスプレイ

リスクなしには富はない、人が育たずして組織はない、価値を編集する経世済民の学
交貨篇
経済モデルの本来は、交換価値をめぐる問いにこそあった。「交貨篇」では、すべての人間活動の基礎にある、“経済”と“貨幣”のシステム的な成り立ちをめぐる。マネーゲームの速度のなかで忘れられている「経世済民」の哲学、資本主義と社会主義の差異、市場と企業の仕組み、オークションや原初的な経済の仕組み、さらにはグローバリズムの限界から新たに注目されつつあるアジアの経済思想まで、価値を交易する仕組みの全貌に迫る。

テーマINDEX[総覧帖] 意表篇デュシャンにジャイブ、風姿にワルツ数寄と意匠が跳躍する アン・ドゥ・トロワ 創芸界Shall We 漱石?Danci’n ホメーロス文芸と物語が旋回する チャチャチャ 文草界

文芸とストーリーが織りなす文草界、数寄とアルスを束ねた創芸界
意表篇
セイゴオ好みの文芸と語りと工匠と創意が一堂に会する意表篇。ロックンロールと神曲と銀幕が、ダンスと歌境とマンガと世界文学が、能舞台とムーン・パレスが、銀河鉄道とアリランとカリカチュアが一千一秒の速度で駆けつける。ドン・キホーテも阿Qも漱石も、TUGUMIもレベッカもカルメンも、円朝もアリョーシャもグールドも、みんな集った千夜千冊の梁山泊。

テーマINDEX[総覧帖] 歴象篇トザイトーザイ ふることカタチ語り部たちのドラゴン踊りに遁世坊主のスートラ木魚グリフィンノマドのコーラン節とリヴァイアサンの歴象舞トザイトーザイ

民族が記憶し、国家が記録する人々は想起し、面影が残響する
歴象篇
はじめに言葉ありき。風がつたえる声をとどめようとするものたちがいた。刻印された文字の列による記憶の集積。ホメーロス、司馬遷から、中世や近代、世界大戦までの歴史を通観する世界軸。外来コードを内生モードに巧みに編集してきた日本列島の来し方・行く末を探る日本軸の両軸で読むヒストリカル・シリーズ。

テーマINDEX[総覧帖] 世走篇鬼とコスメのJAPAN(s)にトーキョージョーのはずれ歌書物はラメの光沢につけられたひねくれた名前文字はネオンの嘘の見本みたいなもの蛇の目に雨あれど 夢もモダンも醒めなけり良人放蕩なナナメ読 可憐淫猥のアワセ読国家に100冊 浮世にBOOKBANG

この世の逸脱と現代社会の行方
世走篇
女と男、西洋と東洋。そして日本。ココ・シャネル、アヴァン・ポップからE・サイードまで、他篇には分類できない「とっぴなもの」を読み解き、現代諸文明のモダンズを暴きつつ、3.11以降の日本に松岡正剛が斬り込んでいく世の中の今を知るためのスペクタクル現代伝。

テーマINDEX[総覧帖] 読相篇ハートに感読 ジャックに耽読運命のタロットカード 多册で切るプロット読書誤読、乱読、猪・鹿・蝶、潜読、連読、ポーカーゲームアワセて、カサネて、キソッて、ソロエて、棚と頁のすきまから書店と銀河の彼方から千夜千冊が読相するBOOK’NONな多読術

世界に亀裂を入れるもの、世界の割れ目を反転させたもの、それこそが「本」である
読相篇
book meets book―本が本に出合うための「連想」と「連読」の極意がここにある。読相篇は、千夜千冊のブックオデッセイを100倍高速にする、松岡正剛流“多読術”のためのブックナビゲーション。『書物の出現』から『出版状況クロニクル』まで、『グーテンベルグの銀河系』から『華氏451度』まで。レーモン・クノー、井上ひさし、レイ・ブラッドベリ、ロジェ・カイヨワなど稀代の読書人たちとめぐる極めつけの本読セレクション。

テーマINDEX[総覧帖] 連環篇リスク・たまたま・ええじゃないか、大反転してリオリエント。イスラームなコーランナイトは、キャメルバックの絹の環線から、ハイブリッドに神・儒・道・仏。始発、終点めくるめく、連環・本読コースター。

「たまたま」から「グローバル論」へ、連環する松岡正剛の世界読書的“多読術”
連環篇
2010年、レナード・ムロディナウの『たまたま』(1330夜)でスタートをきった松岡正剛流“世界読書”ための多読ブックガイド。リーマンショック以降の資本主義と金融問題に潜む“偶然性(たまたま)”を切り口に、リスク論、グローバリズム論、イスラーム、ユーラシア史などを壮大な軌道で取り上げる。連環の先に見えてくる新たな世界史の行方とはなにか、連載継続中。

テーマINDEX[総覧帖] 番外録蝦夷追われし北上の深く靡きしみちのくのトキをカクしたゲンパツが地震とツナミのフクシマ後、春を恨まずとはいうけれどいまもかの地は揺れている。

原発論から現地ルポへ、3.11以降の「母国・日本」再生ロード
番外録
東日本を襲った3.11大震災、福島原発事故。そこから湧き出した問題やうみ出された課題はいったいなんであるのか。そしてどのように読み解いていくべきか。松岡正剛が「フラジリティ」を常に抱えてきた陸奥・東北を蝦夷の時代から捉え直し、現代にこそ探るべきニッポンのマザーの姿を追うブックセレクション。